たまちゃんたまちゃんが亡くなったのは、2003年の6月早朝、夫と多摩川の散歩をしていたら、ビニールの袋に入って 捨てられている子猫を見つけた 袋はかなりギュと縛られていた、しかも2重に重ねて中がみえないようにして あった。 苦しかったのだろう、中で暴れていたので気がついたのだ。 袋から出してあげるとかなりぐったりとしていた。 その日仕事だったので、夫の母みちこに預けた。 みちこが可愛がったおかげで、彼女はどんどん回復し、仕草、 見た目本当に綺麗な猫になった。 もう大丈夫だろう、と、皆が安心していた。 しかし、2週間すぎたころ容態が急変した。 朝、7時、みちこから「猫の様子がおかしいいんや、どないしよう」と 電話があった。 あわてて私達がかけつけると、息がかなり荒くなっていた。 大急ぎで24時間あいている動物病院を探したが、一番近くて家から30分。 その時は、引っ越ししてきたばかりで、いきつけの動物病院がなかったのだ。 ちょうど通勤ラッシュで道路は混んでいる。 しかし、迷っている時間はなかった、私と夫は、大急ぎで病院に向かう 「がんばれ がんばれ」私はただ声をかけ、時々ガーゼに含ませた水を飲ませるしかなかった。 あとすこしで病院につくという時、彼女の息はますます荒くなった。 そして「キャー」と悲鳴に近い声で叫んだあとぐったりと動かなくなってしまった。 どんなに揺すっても、揺すっても、目をさましてくれなかった・・・ 一度は助かった命なのに・・・ 結局、彼女を助けてあげる事ができなかった。 家に連れて帰り、みちこに手渡すと、何も言わず抱き締めて下を向いたまま、 泣いていた。 彼女がひとりぼっちで寂しくならないように、動物霊園の共同墓地に 入れてもらった。 その時、初めて彼女に名前がついた 多摩川で出会ったから 「たまちゃん」・・・ その後、すぐに出会ったのが風太。 ぼーっとしていて、丈夫でおっとり、たまちゃんとは正反対のぼんやり猫。 たまちゃんが、こんどはお母さんを悲しませないようにと 丈夫でぼんやりした風太と引き合わせてくれたのだと信じています。 |